阪神大震災から25年 ご当地アイドルが紡ぐ復興の絆

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阪神大震災から25年 ご当地アイドルが紡ぐ復興の絆

 6434人の命を奪った阪神・淡路大震災の発生から25年を迎えた17日、特に甚大な被害を受けた神戸市長田区で、復興祈念のフリーライブ「ONE HEART」が行われた。ステージに上がったのは、地元のKOBerrieS♪に加え、大阪のSO.ON project OSAKA、名古屋のOS☆Uというご当地アイドルだった。

 出演したアイドルは誰一人として、震災発生当時には生まれていない。それでも、震災への精いっぱいの理解と、被災者への精いっぱいの「寄り添い」に務めた。それは神戸に住み、日常の中に震災が残っているKOBerrieS♪だけでなく、SO.ON project OSAKAやOS☆Uも同じだった。

 ライブに集まったのは被災者だけではないし、集まった被災者が何を思ったかはそれぞれだが、復興の起点である「人」と「街」に対するアプローチとしては、一つの有効な方法だろう。イベントが恒例化すれば、街としては震災復興の礎になり得るし、若年層アイドルがイベントに参加することで、ファン、そしてアイドル自身といった未経験の若者たちに震災の存在が連綿と刻まれていくことになる。

 SO.ON project OSAKAのリーダー・北村茉結子は「震災についてわかることは少ないですけど、社会に向けて音楽を通して発信できることは絶対にあると思っています」。OS☆Uの星野麻里愛も「震災の映像をテレビやネットで見て、感じることはたくさんありました。25年たった今、ライブで伝えることができたのもうれしいし、街がきれいになったのたくさんの方の支えがあってこそ。当たり前の生活じゃないんだと実感しました」と話した。そして2人が声をそろえたのが、「こうやって各地でつながり会うのが、ご当地アイドルの役割だと思っています」ということだった。

 結成当初から震災復興イベントに参加してきたKOBerrieS♪のキャプテン・小形優莉は「私たちはこの日を忘れずに、神戸の魅力と元気を全国に届ける活動を日々、行ってきました。そんな私たちの活動に賛同していただいた名古屋と大阪のアイドルさん、とても心強かったです」と感謝のコメント。「私たちの活動はこれからも続きます。地域の方々と話すと、心の復興はまだまだ出来ていないとも感じています。これからもブレずに真っ直ぐに、神戸から笑顔と元気を全国に届けます」と宣言した。全国で自然災害が発生し続ける中、各地の小さなところから生まれる絆の連鎖は、過去と未来をつなぎ、誰かの心に寄り添い続ける。

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