車いすアイドル・猪狩ともか、仮面女子を卒業「今までになかった世界がどんどん広がっている」

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引用元:デビュー
車いすアイドル・猪狩ともか、仮面女子を卒業「今までになかった世界がどんどん広がっている」

 車椅子のアイドルとして活動する仮面女子の猪狩ともかが17日、秋葉原・仮面女子Cafeの公演にて、グループから卒業することを発表した。猪狩は9月19日に、Zepp羽田で行われるワンマンライブまでを活動の区切りとし、その後はユーチューバーとして、車椅子ライフを楽しむ姿を発信していく。

【写真】仮面女子を卒業する猪狩ともか。

 2018年4月、強風で倒れた看板の下敷きとなり脊髄損傷、両下肢麻痺の状態になり、芸能活動はもちろん、通常の社会生活すら難しい状況に追い込まれた猪狩。しかし「もう一度ステージに立ちたい!」という強い思いと、ファンの応援、周囲のサポートによって事故から約4ヵ月後に奇跡的にアイドル活動に復帰。その後もライブ出演や映画出演を続ける一方、パラスポーツへの挑戦や、バリアフリーの啓蒙活動を行い、パラリンピック応援大使、SAITAMA PRIDEスペシャルPRサポーターに就任するなど、活躍を幅を広げている。

 ライブ終演後に猪狩は「卒業を意識してから、ファンの方にどのタイミングでお知らせしたらいいのか考えていました。私は他のメンバーと違って、全部のライブに出ているわけじゃないので、発表後に残されたライブの数が少ないといけないので、早めにお知らせしようと、半年以上前に発表させていただきました」とこの日発表した理由を語った。

 この日は猪狩がスチームガールズに所属して3周年のライブということで、猪狩のファンが多数集結。「お祝いに駆け付けてくださった方に、直接伝えられたことは良かった」と言うも、「ファンの方を傷つけてしまうんじゃないか、悲しい思いをさせてしまうんじゃないかっていう想いがあって、全然ファンの方の顔が観られなかった」と正直な気持ちを明かす。

 しかし「ライブが終わってからのチェキ会にみんなが話に来てくれて。アイドルを卒業したら皆さんもう応援しないんじゃないかと思ったんですけど、“アイドルとしての猪狩ともかも好きだけど、猪狩ともか個人も応援する”と言ってくださったので、これからも頑張ろうって思えました」と、再びファンに力をもらったよう。

 そして改めて「私は仮面女子にいなかったら、怪我をしてまた元の場所に戻れるなんてことは無かったと思うんですよね。怪我で職を失ってしまう人も多いので、私はすごく救われました」とグループに感謝。「ファンの方も変わらずに応援してくださいましたし、メンバーやスタッフの皆さんも受け入れて、体制を整えてくれて、そのお陰で私は今も活動ができています。車いすで活動することで、今までになかった世界がどんどん広がって来ているので、これからの自分の可能性を信じて頑張りたい」と前を向く。

 「もちろん仮面女子の猪狩ともかも大事だし応援してもらいたいけど、猪狩ともか個人として活動するときには、もっと活躍できる、皆さんに勇気を与えられる存在でいたいなって思っています。卒業するのはすごく寂しいんですけど、あらたな未来への一歩だと思って、卒業するまでの期間も卒業した後も応援していただけたらと思います」とメッセージを送った。

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