Juice=Juice 安定感もありつつグイグイ乗せていく見事なステージング。グループ最大キャパの代々木第一体育館ライブ映像

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Juice=Juice 安定感もありつつグイグイ乗せていく見事なステージング。グループ最大キャパの代々木第一体育館ライブ映像

“STAY HOME”を充実させるため、家で楽しめるライブ映像作品を紹介する“おうちでライブ三昧”。音楽ライター・土屋恵介がセレクトした5本を紹介。

【動画】Juice=Juice『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』(Promotion Edit)

今回紹介するJuice=JuiceのBlu-ray / DVD『Juice=Juice Concert 2019 ~octopic!~』は、2019年12月4日に国立代々木競技場第一体育館で行われたライブを収めた映像作品。

2019年のJuice=Juiceは、グループとして大きな変化をむかえた1年だった。同年3月11日に梁川奈々美が卒業し、6月14日に工藤由愛と松永里愛が加入。そして6月17日にはリーダーの宮崎由加が卒業。新リーダーの金澤朋子、高木紗友希、宮本佳林、植村あかり、稲場愛香、段原瑠々、工藤由愛、松永里愛の8人体制となったのだ。また、6月5日に発売された両A面シングルの1曲「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」が女性を中心に人気を集めたりと、Juice=Juiceが一般層にも浸透していくタイミングでもあった。そんな彼女たちの1年を締めくくるビッグマッチのライブが、グループ最大キャパの代々木第一体育館で行われたのだ。

約9,000人の観客が詰めかけ興奮状態の会場に、「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」が鳴り響きライブがスタート。無数のレーザーが瞬く中、黒のロングコート衣装で切なく熱いアップチューンを力いっぱい歌っていくメンバー。8人の堂々とした佇まいは圧倒的だ。続けて、新曲「プラトニック・プラネット」を初パフォーマンス。センターステージに移動すると、メジャーデビュー曲「ロマンスの途中」を歌唱する。余裕すら感じさせるパフォーマンスが実にかっこいい。間奏終わりの金澤の吐息2連発も絶好調だ。

ミッドテンポの「シンクロ。」は、歌のスキルが求められる楽曲だが、新メンバー2人も全く負けてない。しかも、すっかりグループに溶け込んでいる。この時点だと、工藤は中学3年の15歳、松永は中学2年の14歳とかなり若いが、パフォーマンス中に拙さは一切感じない。こうしたところからも、ハロー!プロジェクトの凄味を感じてしまう。

赤い衣装にチェンジしたメンバー8人は、クールなダンスチューン「風に吹かれて」でしなやかなダンスを見せ、きらびやかなポップチューン「銀色のテレパシー」でかわいくパフォーマンス。大人っぽいイメージのJuice=Juiceだが、こうした振り幅があるのがとてもいい。「如雨露」でミュージカル的なパフォーマンスを見せ、ダンサブルな「TOKYOグライダー」では、メインステージからアリーナ後方まで続く長い花道いっぱいに広がり、観客に歌とダンスを届けていく。さらに、アーバン系ファンクチューン「Borderline」では、センターステージでビシビシのダンスを見せる。曲ごとに違った楽しみ方を提供して、観客をどんどん自分たちの世界に引き込むところはさすがだ。

MCコーナーでは、ハロー!プロジェクトのコンサートがケータイで撮影がオッケーになったことを受けて、金澤、宮本、植村、高木が花道をランウェイにして撮影タイムを実施。暴走した宮本と植村はセンターステージで大の字で寝っ転がり、さらに宮本が植村にまたがってチューする展開まで勃発。なんとも自由すぎる空間となった。

にこやかな時間から一転して、ダンスブロックではブラウンのフリンジ衣装を羽織った段原、稲場、工藤、松永がバチバチのダンスを見せる。金澤、高木、宮本、植村も加わり全員でのダンス。歌にしてもダンスにしても、迫力がありつつ品もあるのがJuice=Juiceの特徴と言っていい。

アップチューンの「微炭酸」で観客のテンションをさらに上げると、ギターリフがグルーヴする「あばれてっか?! ハヴアグッタイ」では、金澤、高木、稲場、宮本組と、植村、段原、工藤、松永組でバトルを展開。「地団駄ダンス」では、工藤と松永がコミカルなダンスをリードする。「愛のダイビング」ではかっこよさを全開にし、爽やかなソウルチューン「生まれたてのBaby Love」では高木が巧みなボーカルフェイクを披露して大歓声を浴びた。ここで、もうひとつの新曲「Va-Va-Voom」を初披露。ヘヴィなグルーヴがうなる楽曲を、カラフルなレーザーとともにかっこ決めて観客を乗せていった。

ラメの白衣装となったメンバーは、センターステージでキャッチーな「Never Never Surrender」を歌唱。荒々しいサックスが鳴るとインディーズデビュー曲「私が言う前に抱きしめなきゃね」がドロップ。色っぽさとかっこよさを織り交ぜたパフォーマンスで、360度の観客にたっぷりとアピールした。

Juice=Juiceの攻勢はまだまだ止まらない。メインステージに戻ったメンバーは、突き抜け感たっぷりのアップチューン「CHOICE & CHANCE」を歌唱。サビの爆発力、ダイナミックなステージングに、観客の盛り上がりもすごいこととなった。ラテンアップチューン「Fiesta! Fiesta!」の、段原のしゃくり上げるボーカルが気合いたっぷり。間奏の稲場と段原のソロダンスは、セクシーかつパワフル。自己紹介込みのアゲ曲「GIRLS BE AMBITIOUS」は、長い花道を移動しながら観客と一緒に沸きまくる。そして、メインステージに戻ったメンバーは大名曲「Magic of Love(J=J 2015Ver.)」を披露。ストリングスの入ったソウルフレイバーなサウンド、サビの突き抜け感がたまらない。圧倒的な高揚感で最高にピースな空間を作り上げて、ライブ本編は終了となった。

観客が「ジュース!もう一杯!」のコールを叫び続けてからのアンコールでは、再び「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?(New Vocal Ver.)」が歌われた。ライブ冒頭のときよりも、会場のヒートアップぶりはすさまじい状態となった。

最後のMCで金澤は、大変だった時代もありながら活動を続け、Juice=Juiceが今ここまで来れた喜びを口にした。そして「みなさんが、何度でも観たいと思ってもらえるように、これからもがんばっていきます!」と声を上げると、最後のナンバー「未来へ、さあ走り出せ!」が披露された。メンバーは前向きな思いを爽やかなメロディで歌い、観客とともにハンドクラップ。会場はハッピーな空気に包まれ、全員で人差し指を突き上げてライブはフィニッシュとなった。

ハロー!プロジェクトのしっかり作り込んだコンサートは、荒々しいライブとはまた違う楽しさがある。安定感もありつつグイグイ乗せていくJuice=Juiceの見事なステージングを、しっかり堪能できる映像作品だった。

さて、このライブ以降、Juice=Juiceは2020年に入ってまた動きがあった。宮本佳林が卒業を発表し、さらに先日解散した元こぶしファクトリーの井上玲音が加入したのだ。この先、Juice=Juiceがどのような進化を遂げるのか、楽しみに待とう!

文 / 土屋恵介

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