ユーチューブで日常をダラダラ流すだけの「ルーティーン動画」がウケている理由【アイドル総合】

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ユーチューブで日常をダラダラ流すだけの「ルーティーン動画」がウケている理由

 ユーチューブ(YouTube)で新しい動画ジャンルが流行している。「ルーティーン動画」だ。その内容は、主役となるユーチューバーの日常生活を流すだけ。いったいなぜそれがヒットしたのか。ルーティーン動画がウケる理由を考えたい。(取材・文/フリーライター 有井太郎)

● 300万回再生を超える動画も ユーチューブの新たなトレンド

 ユーチューブは、数々の動画コンテンツの流行を生んできた。例えば「キャンプ動画」。お笑い芸人のヒロシを筆頭に、キャンプの様子を淡々と流す動画がヒットし、彼はその領域の第一人者となっている。

 また、最近は動画の視聴速度を速めて見るのも流行っているようだ。ユーチューブは、動画の視聴速度を変更できるが、今はその速度を1.5倍などに上げて、より短い時間で効率的に視聴する人が増えているという。

 電車の移動中にスマホで見るなど、日々のスキマ時間を活用するからこそ、こういった新しい動きが出ているのかもしれない。

 そんな中、またも新しい流行がユーチューブで生まれている。「ルーティーン動画」だ。どんなものかといえば、動画の主役となるユーチューバーの日常生活をひたすら流す。「○○をやってみた」といった企画系でもなければ、キャンプ動画のように特別な環境にいるわけでもない。ただただ、その人の普段の生活を流すのである。 代表的なのが「ナイトルーティーン」。これは、ユーチューバーが自宅に帰ってから夜寝るまで、どのように過ごしているかを動画で撮影するもの。その模様を、おおよそ8~15分に編集してアップロードするのである。

 「そんな動画が面白いの?」と思う人も多いかもしれない。しかし、実際にユーチューブで「ナイトルーティーン」と検索すると大量の動画が出てくる。若い女性ユーチューバーがメインだが、若い男性やおじさん、子どもを持つ主婦や3兄弟のユーチューバー、日本人と外国人のカップルや韓国人など、さまざまな人がアップしている。

 再生回数を見ても、「ナイトルーティーン」ではタレント・辻希美の動画が324万回、続いて「モテクリエイター」と名乗る“ゆうこす(菅本裕子)”の動画が320万回と、視聴回数も非常に多い(2020年1月15日現在。以下同)。

 そのほか、カップルのM君とふくれなのナイトルーティーン動画は187万回、実際の夫婦である“るぅきぃ夫婦”の動画は148万回となっている。

 驚くのは、男性ユーチューバーの動画も人気があること。メイク動画などを上げる“よきき”のモーニングルーティーン(ナイトルーティーンの朝版)は、137万回の再生回数となっている。

 それにしても、なぜここまでルーティーン動画は人気なのか。企画要素やイベント要素のない日常の様子に、なぜ惹きつけられるのか。人気のルーティーン動画をいくつか紹介しながら、その理由を考えてみたい。

● 「ゆうこす」に見る基本形 カワイイの仕込み方を知る?

 なぜルーティーン動画が流行したのか。理由を考える上では、ゆうこすの動画が参考になるだろう。モテクリエイターと名乗るように、彼女は美容をはじめ、女性がモテるための情報を発信している。

 その彼女のナイトルーティーン動画は、タイトルに「明日のカワイイは夜仕込む」と書かれており、冒頭からお風呂上がりのスキンケアや髪の保湿について、具体的な商品を出しながら普段自分がしているルーティーンを紹介していく。

 また、「美容にも良い」とカシスのお茶をお風呂上がりに飲む。その後、仕事である動画の編集作業へ。服装もバスローブ姿にメガネをかけた状態。お風呂上がりの普段着なのだろう。

 以降も、実際に使っている商品やその使い方を細かく伝えながら、歯磨き、リップクリーム、ネイル落としなどをしていく。最後に、就寝前に飲むビタミン剤も紹介。ベッドに入り「おやすみなさい」と言って動画が終わる。全体で15分13秒の動画だ。

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