株式会社ツドイ・代表の今井雄紀と東京ピストルあらためBAKERUの草なぎ洋平。この二人には2つの共通点がある。一つは、記事やウェブなどのコンテンツを作り出す「編集者」であること。そしてもう一つは「バー」を経営しているということ。
草なぎ氏は、「BUNDAN COFFEE & BEER」「GODBAR」(現在は「TACOS DEL GOD」)といった、ひと味変わったカフェやバーを東京ピストル時代に数々オープンしてきた。一方、今井氏はノンアルコールのカクテルのみを扱う「Bar Straw」を月に一回程度、店舗やイベントの一角を間借りする形で展開。なぜ編集者の二人がバーを経営するのか。編集という職能はどのように変化しつつあるのか、お二人に話を聞いた。 対談の舞台となったかもめブックス(神楽坂)
ところで、バーって普段行きますか?―― お二人はそれぞれ、編集者としてバーを経営していますよね。普段、バーって行きますか?
今井:僕は割と一人で行くことが多いですよ。飲み会って好きなんですが、ちょっとつらいじゃないですか(笑)。
草なぎ:!!! つらいですか?
今井:なんていうか、これでも結構気をつかっちゃうので、終わったら一刻も早く一人になりたいタイプなんです。
草なぎ:行きたくない飲み会に行くならわかりますね。電車で飲み会帰りの連中がワイワイしていて、駅に到着して車内で一人だけ別れた奴が、ドアが閉まった瞬間に「ほっ」としている顔を見ると、「わかるなあ~」と思いますね。
今井:わはは、それ僕ですね(笑)。帰り道誰かと一緒だったりすると用事がある感じで別れて、一人でバーに行って、ウイスキ―を飲みながらゆっくり本を読んだりしてから帰ることはよくあります。草なぎさんもよく行かれますか?
草なぎ:めちゃめちゃ行きますが僕は一人では行かないですね。自分が友達いないヤツだって気になって辛くなってしまうので(笑)。僕はカルチャーとしてのバーがすごく好きなんです。でも最近はおじいちゃんバーが絶滅危惧種になりつつあったりもして。
今井:マスターがおじいちゃんってことですか?
草なぎ:そうそう。中野に「日登美」ってバーがあるんですが、そこのマスタ―のおじいちゃんは最強です。店内もすごくシブくて、ワンピースのチョッパーのかき氷機でカクテルを作ってるんですよ。なのに、すっと出してくるお酒が、何これ!? みたいなハイレベルの美味しさで、そういう不思議な出会いがあるから僕はバーが大好きですね。
編集者バーをひらく。ストロング缶とノンアルコールバーのはざまで起こる職能の拡張|今井雄紀(ツドイ)×草なぎ洋平(BAKERU)
引用元:FINDERS
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