逗子市在住、シンガーソングライターのiri(イリ)   葛藤を経て次に向かう、ゴスペル曲を発表【前編】

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逗子市在住、シンガーソングライターのiri(イリ)   葛藤を経て次に向かう、ゴスペル曲を発表【前編】

逗子市在住のシンガーソングライター・iriがニューシングル「24-25」を発売。2019年に発表したアルバム『Shade』やライブ活動で注目される中、より自分を見つめ直し、自身の葛藤を力に変える前向きなアプローチの楽曲で20年を幕開けた!

iri が自身の葛藤を通し、なりたい自分になると宣言を綴る「24-25」。ポジティブなアレンジは強く生きる女性賛歌的な響きも

――iriさんは逗子市に在住です。音楽活動のため、例えば東京へ出る選択もあると思うのですが。

iri 私はあまり東京に住むというイメージができなくて。逗子は地元だからというのはもちろんありますが、ちょうどいいんですよね。夏になるとちょっと活気が出て。音楽を鳴らせるようなカルチャーが生まれる場所もちゃんとある。そういうところがすごく好きで。

――カルチャーが生まれる場所というのは、ジャズシーンとか?

iri そうですね。学生のころ、ずっとアルバイトをしていた鎌倉の「JAZZ CLUB DAPHNE」には、今でもよく通っています。逗子は逗子で「CINEMA AMIGO」というミニシアターがあって、そこは映画の上映だけではなく、ライブもやっていたりします。東京からもいろんなミュージシャンが演奏しにきていたり……10代とか私たち世代は、スケーターも多くて、葉山のほうの海の家でストリート系のラッパーがイベントをやっていたり、そういう感じもおもしろいです。

――iriさんの音楽活動スタイルは、そういう地元の影響も?

iri かなり大きいですね。いろんなミュージシャンの方と知り合うきっかけにもなりましたし。「CINEMA AMIGO」でもバイトをしていたことがあるんですが、そこではオーガニック系の音楽にも影響を受けました。もともと母親はジャズが好きで、家でもジャズはかかっていたものの……バイト先で毎日ジャズライブを観ていた環境も大きいですよね。ジャズを好きになって、自分の音楽でもジャズっぽい感じの歌を歌ってみたいと思うようになったので。

――ジャズ、R&B、ヒップホップなど、さまざまなジャンルをミックスした現代的な音楽スタイルは地元で育まれたんですね。

iri 自然といろんなことがつながる感じもありますね。

――2019年は飛躍の年だったと思うのですがどんな年になりましたか?

iri アルバム「Shade」を出して、大型の音楽フェスティバルにも出させていただいたり、全国ツアーもやったりする中で、以前よりお客さんが増えてきたなという実感もありました。同級生から「頑張ってるね!」みたいな連絡も多くて。それは、うれしいのと同時に、みんなが受け入れてくれているからこそ、より「自分がやりたい音楽を追求して表現したい」と思うようになって、自分と向き合う年になりました。

――じゃあ、やりたい曲の追求という中で、1月22日にリリースされる新曲「24-25」も生まれた?

iri そうですね。デビューしてから、わりとめまぐるしくて、自分と向き合えなかったし、向き合うタイミングもなかったというか。でも、2019年は制作の面でも「今後の自分の音楽を、どういう風に表現していくか」「自分に今何が足りていないのか」、すごく考える1年になって。例えば「かっこいい音楽」「新しいサウンド」と言われたり、「女性の背中を押す曲を作るシンガーソングライター」みたいな紹介のされ方をすることもあって。「そういう音楽をやるんだっけ?」って、すごく悩んだりもしました。

――そういう葛藤や24歳から25歳への変化を歌詞に、曲はポジティブに開けていきますね。

iri 前回のアルバム「Shade」が自分の影を前面に出すテーマがあって、しっとりした曲が多かったのもあって、もともとアッパーな曲をリリースしたいなと思っていました。あとは、今まで作ったことがなかったゴスペルぽい曲もやりたいなって。コーラスも女性のゴスペル隊にお願いして、みんなでクラップ(手拍子)をやってみたりして。1年間悩んだところから、抜けた感じを出したかったというか。

1994年、逗子市出身。2016年「Groove it」でデビュー。2019年3月に発売した3rdアルバム「Shade」が高評価を得て、同作を携えた東名阪ツアーは、全公演完売した。1/22水に「24-25」を発売し、4月12日(日)には宮城・仙台darwinを皮切りに全国ツアー「iri Spring Tour 2020」がスタート。関東公演は6月7日(日)東京・新木場STUDIO COASTにて。

【構成・取材・文=古城久美子/撮影=中村力也】(横浜ウォーカー・横浜ウォーカー編集部)

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