声優・上坂すみれが語る 偶発的プロパガンダの一部始終と作家的野望

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引用元:週刊SPA!
声優・上坂すみれが語る 偶発的プロパガンダの一部始終と作家的野望

 声優・上坂すみれのニューアルバム『NEO PROPAGANDA』が1月22日にリリースされた。

 本作は上坂の約1年半ぶり、4作目となるオリジナルフルアルバム。清 竜人が手がけた「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」と、アニメ『ポプテピピック TVスペシャル』のオープニングテーマ「last sparkle」という2曲の既発曲に加え、MOSAIC.WAV、ビートまりお(COOL&CREATE)、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND、大槻ケンヂ&NARASAKIら、清同様、上坂が敬愛してやまない作家陣による楽曲や、奇才・志磨遼平(ドレスコーズ)による衝撃のリード曲「ネオ東京唱歌」、さらには上坂の自作詞曲などの新曲群が収録されている。

 そしてそれらは『NEO PPROPAGANDA』の冠のとおり、上坂がそのイズムや趣味の世界を高らかに喧伝し、聴く者をそこへと誘う内容となっている。昨年『スター☆トゥインクルプリキュア』という国民的人気アニメへの出演を射止めた彼女が、オリンピックイヤーという記念すべき年でもある2020年に「新たなるプロパガンダ」を試みる、その意図とは?

偶然に偶然が重なって始まる「新たなるプロパガンダ」

――ブログで拝見したんですけど、お正月に前島亜美さんと初詣に行ったんですよね?

上坂:はい。今は私と同じ声優としても活動している、あみたさん(前島)なんですけど、元々はグループアイドルの一員として活動をなさっていた方だから、すごくキラキラした存在だと思っていたんです。

――確かにそういうイメージがあります。

上坂:もちろん根っからのアイドル性、アイドル的なキラキラを持ち合わせていらっしゃるものの、どこか私と近しいものもあったというか。去年の秋にサシ飲みをしたときに、なぜか2人して「幸せになりたい!」という結論に至りまして(笑)。「じゃあ、神様にお参りしましょう」ということで一緒に箱根に初詣に行きました。

――では、SPA!もおふたりの2020年が幸せなものになることを陰ながら祈念しております! そして、そのお正月からほどない1月22日に、上坂さんにとって2020年第1弾のリリース物であるアルバム『NEO PROPAGANDA』が発売されます。

上坂:はい。

――今作は前作の『ノーフューチャーバカンス』(2018年)と違って既発のアニメタイアップ曲があまり収録されていない。新曲中心になったこともあってか、上坂さんの趣味性も全開になりましたね。

上坂:確かに1stアルバムの『革命的ブロードウェイ主義者同盟』(2014年)に近しいテンションを感じる作品になったというか、すごくアジテーション要素の多いアルバムになった気がします。

――タイトルからして「新たなるプロパガンダ」ですからね。

上坂:でもタイトルはアルバム収録曲がほぼ決まってからつけたんです。

――上坂さんと同志(上坂ファン)の総称を冠した1stアルバムみたいに、コンセプチュアルに聴き手を上坂すみれの世界にプロパガンダしようとしたわけではない?

上坂:結果、1stアルバムに似たテンション、アジテーション感の曲が集まったから『NEO PROPAGANDA』というタイトルにしました。

――では、上坂さんが三国志マニアだからということで、MOSAIC.WAVさんから三国志の武将・呂布の歌である「すーぱー呂布呂布ぱらだいす!」が届き、アイキッドさん(ザ・リーサルウェポンズ)が、やっぱり上坂さんの好きな帝政ロシアで暗躍したとされる怪僧グリゴリー・ラスプーチンを歌った「快走!ラスプーチン」を書いたのは偶然?

上坂:まったくの偶然だと思います。確かにMOSAIC.WAVさんには「呂布の歌を歌いたいです」というお願いをしたんですけど、アイキッドさんには「’80年代メタルっぽい曲調がいいです」とお伝えしただけですから。

――そうしたら、電子音を多用した、いわゆる電波ソング的な「すーぱー呂布呂布ぱらだいす!」と、ヘヴィメタルを基調にしつつ、ド派手にシンセを使う「快走!ラスプーチン」が届いた、と。

上坂:曲調的にも近いものがあった上に、まさかの“偉人かぶり”が起きていたので並べてみました(笑)

――しかも「すーぱー呂布呂布ぱらだいす!」も「快走!ラスプーチン」も歌詞で主張したいことはほぼなく、ただただ呂布やラスプーチンの人物紹介に徹しています。

上坂:だからこそ画が浮かびやすいというか、キャラクターやストーリーがはっきりとしているので、とても歌いやすいんですよね。逆に「今、あなたに伝えたいこの胸の痛み」みたいなものは持ち合わせていないので。

――今回のアルバムにも収録されているシングル曲「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」リリース時のインタビューでも「等身大のラブソングにはノレない」とおっしゃってましたもんね。

上坂:はい。“等身大の武将”や“等身大の怪僧”の歌のほうが私には似合ってると思っています(笑)

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