素直な私を受け取ってほしい―、宮下舞花 自分を知るきっかけになったソロ活動:インタビュー

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引用元:MusicVoice
素直な私を受け取ってほしい―、宮下舞花 自分を知るきっかけになったソロ活動:インタビュー

 歌手の宮下舞花が、榎木孝明主演映画『みとりし』(公開中)で主題歌「サクラの約束」を担当した。映画は、一般社団法人日本看取り士会の会長・柴田久美子氏著書の『私は、看取り士。わがままな最期を支えます。』が原案。交通事故で娘を亡くし喪失感のなかにある榎木演じる柴久生が看取り士になり、最期を迎える人々と向き合っていく物語。主題歌を歌う宮下は、アイドルグループ・放課後プリンセスでメインボーカルを務めており、昨年7月からソロ活動を本格化させている。「素直な自分が表現できる」というソロ活動のなかで初めて挑む映画主題歌。物語のテーマに寄り添うように心を込めて歌ったという。新たな発見もあったという同曲、宮下に話を聞いた。【取材・撮影=木村陽仁】

試行錯誤した初の映画主題歌

――どういう思いで歌いましたか?

 メロディを聴いたときに、凄く優しい曲という印象でした。きっと、この映画を観られた方は、苦しかったり、涙を流したり、いろんな感情を抱かれると思うので、エンドロールが心を整理する時間になったらいいなと思い、いつもよりも優しく柔らかく歌いました。実はこの映画で看取り士という職業があることを知りました。優しさや思いやりがないと絶対に出来ない仕事だと思い、それぞれの最期と向き合うその思いやりもすごく意識しました。

――楽曲は書き下ろしですが、作詞作曲はこれまでソロ曲を書かれていた方ですか?

 違います。初めての方です。ピアノがすごく繊細な曲で、ハモリも今回録っていなくて、ストレートに、ダイレクトに届く曲だと思っています。

――過去のインタビューで、舞花さんは制作の段階から積極的に参加していると話されていましたが、今回は?

 映画に合わせて作られた曲だったので、この映画を何度も観て勉強して、映画だけでなく曲からも受け取った気持ちをためて、それでレコーディング当日に「こういう思いで歌います」とお伝えしました。デモの段階では仮歌は入ってなくてメロディだけでした。自分で譜割を当てはめて、「ここはこういうふうに歌ったらより気持ちが届くんじゃないか」「桜が散る情景が浮かぶんじゃないか」と考えました。

――ソロやグループの時とやり方は違っていた?

 違っていました。ドラマの挿入歌は過去にやらせて頂いたことがありました。でも映画主題歌を歌わせて頂くのは初めて。宮下舞花ソロとしては自分発信、自分の思いを伝えるというのが多いのですが、今回はまた違っていて。映画に私が歌として参加させて頂くことによって温かいものとして受け取って頂けたらと思いましたので、レコーディングの仕方も、曲を頂いてからのやり方も違っていました。

――新しい挑戦でもあったわけですね。歌うにあたっては映画を何度も観たということでしたが、それだけ自分自身に落とし込めれば、自然に歌にも映画の思いは乗ってきますね。

 もちろん映画だけじゃなくて、自分自身の経験とも重ね合わせて歌っていましたし、映画のなかでもいろんな方の最期の瞬間が映っていて。人生それぞれ、始まり方も違ければ、終わり方も違うと思っていて、でも最期の瞬間って大切な方がそばにいたり、看取り士という素敵な職業の方が寄り添っていたり、そういうのを見てとても美しい姿だなと思いました。なので、そういう美しい瞬間と、曲のテーマになっている「桜」、私にとっては散る瞬間が一番美しいと思っているので、そういったものを重ね合わせながら、宮下舞花としての思いと、この映画に対する思いを込めました。

――歌うことについては新たな発見はありましたか?

 私は、感情的に歌うことを心掛けているのですが。この曲に対してはもちろん気持ちは込めていましたけど、感情的に歌うよりも、優しくそっと語るように歌うことを意識して。その方がより届くものがあるんだなということを学びました。メロディも、すごく大きく歌い上げるよりか、寄り添うように優しい印象でしたので、「寝る前に聴きたいな」「耳元でそっと聴きたいな」と思ってもらえることを意識しました。

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