THE RAMPAGE、MIYAVI……メロディとリズムの特徴的な絡み合いを体感 新譜5作をピックアップ

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THE RAMPAGE、MIYAVI……メロディとリズムの特徴的な絡み合いを体感 新譜5作をピックアップ

 フューチャーベース、トラップを取り入れたTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEの新曲「INVISIBLE LOVE」、強靭なギターサウンドとダンスビート、歌謡曲的な旋律がぶつかり合うMIYAVIのニューアルバム『Holy Nights』。メロディとリズムの特徴的な絡み合いを体感できる新作を紹介!

●THE RAMPAGE from EXILE TRIBE『INVISIBLE LOVE』
 海外の最新鋭ダンスミュージックを取り入れ、幅広いリスナーが楽しめる日本語のポップスへと結実させ続けるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEから今年2作目となるシングル「INVISIBLE LOVE」が到着した。表題曲は、Joe Ogawa(三代目 J SOUL BROTHERS、w-inds.などの楽曲を手がけるクリエイター)がビートメイクを手がけたミディアムバラードだ。楽曲の骨格となっているのは、フューチャーベース、トラップの系譜にあるエキゾチックなトラックと、憂いに溢れたメロディライン。官能的なリズム、そして、破滅的な恋愛感情を描いた歌が溶け合うこの曲は、THE RAMPAGEの音楽が確実に深みを増していることを示している。その中心にあるのは、色気と切なさ、思わず身体を揺らしたくなるグルーヴを共存させたRIKU、川村壱馬、吉野北人のボーカルだ。

●MIYAVI『Holy Nights』
 前作『NO SLEEP TILL TOKYO』から、わずか9カ月弱というタームでリリースされるニューアルバム『Holy Nights』は、異常気象、移民問題、経済格差、さまざまな形で残り続ける差別などを直視し、“音楽に何ができるのか?”というテーマに向き合ったコンセプチュアルな作品。80’sテイストを反映させたトラック、エッジーにしてド派手なギターサウンド、歌謡曲的な旋律が、そして、〈僕らは 歌う/傷だらけ 手つないだまま〉というフレーズを持つ表題曲「Holy Nights」は、このアルバムを象徴する楽曲と言えるだろう。沢田研二の「TOKIO」、矢沢永吉の「止まらないHa~Ha」のカバーも収められ、“日本から世界へ”というスタンスを示しているのも本作の特徴。日本語の響きを活かした歌を世界標準のロック/ダンスミュージックへ昇華した充実作だ。

●lyrical school『OK!!!!!』
 4月10日から始まった『REMOTE FREE LIVE』が話題を集めているリリスクの新作は、キャリア初のEP『OK!!!!!』。“この人生をもっと美味しく味わいたい!”とメッセージするタイトル曲「OK!」を筆頭に、フィーメールラッパーvalkneeが作詞を担当、ドープかつアグレッシブなトラックと“lyrical schoolは褒めて伸びる!”というライムがひとつになった「HOMETENOBIRU」、ネオソウル系のグルーヴのなかで、男性シンガーとメンバーのラップが心地よく絡む「Dance The Night Away feat. Kick a Show」などのコラボレーション曲も充実し、リリスクの新たな可能性を感じられる作品に仕上がっている。先鋭的なビートと日本語のフロウのケミストリーもさらに向上。超本格的なヒップホップとJ-POPの融合という意味において、彼女たちのクオリティは完全に際立っていると思う。

●緑黄色社会『SINGALONG』
 「sabotage」(ドラマ『G線上のあなたと私』主題歌)、「Shout Baby」(アニメ『僕のヒーローアカデミア』EDテーマ)などのシングル曲で確実にポピュラリティを広げてきた緑黄色社会(以下、リョクシャカ)。メジャー1stアルバム『SINGALONG』は、幅広いジャンルの音楽を貪欲に吸収したバンドサウンド、長屋晴子の感情豊かなボーカルが存分に味わえる作品となった。メンバー全員が作詞・作曲に参加した「Mela!」、長屋の個人的な思いから生まれたバラードナンバー「一歩」など、4人の作家性とプレイヤビリティがさらに強く反映されたことで、独創的なポップネスを掴むことに成功。誰もが楽しめる大衆性と他のバンドにはない個性を両立させたことで、リョクシャカはようやく、自らのアイデンティティを確立したと言えるだろう。

●井上苑子『ハレゾラ』
 今年7月にデビュー5周年を迎えるシンガーソングライター、井上苑子の新作ミニアルバム『ハレゾラ』は、思春期のピュアな恋愛をテーマにした楽曲から、切なくも愛らしい卒業ソング、大人の表情を感じさせるラブソングなど6曲を収録。学生時代の通学電車の思い出と80’sフレイバーを感じさせるサウンドを融合させた「近づく恋」、映画『キスカム!~COME ON,KISS ME AGAIN!』の主題歌「ぜんぶ。」、挿入歌「ラブリー」、オーガニックな手触りの音像のなかで“あなただけでも守れたら よかったな”という思いが浮かび上がる「リボン」など、色彩豊かな楽曲が楽しめる。アコギと歌を中心としたアレンジ、楽曲のなかにある物語を生き生きと映し出すボーカルも心に残る。 森朋之

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