医療従事者に感謝 拍手やライトアップ広がる【アイドル総合】

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引用元:産経新聞
医療従事者に感謝 拍手やライトアップ広がる

 新型コロナウイルスの脅威と最前線で闘う医療従事者にエールを送る活動が広がっている。自宅や職場で一斉に拍手したり、建物を青くライトアップし連帯を示したり。海外発の取り組みだが、積極的に導入する国内の自治体も相次ぐ。「医療崩壊を防ぐため、現場の人々に敬意を」。感謝のリレーは各地に広がっている。(桑村朋)

【表】各社の医療物資増産などの取り組み

 ■毎週金曜正午は

 24日正午、岡山県庁前の広場に集まった県職員らが一斉に拍手をした。「医療・介護の関係者に感謝の拍手を」。毎週金曜日の正午、奮闘する医療従事者に謝意を示す海外発の運動「フライデー・オベーション」の一幕だ。

 国内の自治体などでは福岡市が今月10日、初めて取り入れたとされる。「(医療従事者は)感染の不安と闘いながら、職務を全うしてくださっている」と高島宗一郎市長。実施にあたり市は、影響力のあるアイドルグループHKT48やプロ野球・福岡ソフトバンクホークスにも参加を呼び掛け、多くの市民が趣旨に賛同し同時に手をたたいた。

 元々は「クラップ・フォー・ケアラーズ(医療従事者らに拍手を)」として、英国の住民が始めたとされる。欧米での新型コロナ感染拡大を機にSNSで拡散。外出制限が続く中、共鳴した人たちが自宅の玄関先やバルコニーから拍手を送ってきた。

 こうした動きを受け、拍手の動画を公開したのはスペインのチームに所属するサッカーの岡崎慎司選手(34)。「(現場で)サポートしてくれている方々に感謝の気持ちを伝えたい」と訴えると、欧州を拠点とする他の日本人選手にも広がり、SNSで反響を呼んだ。

 国内でも福岡市を先駆けとした同様の取り組みを始める自治体が増えている。

 茨城県は毎日正午、運動への参加を呼び掛ける庁内放送が庁舎で流され、職員らが拍手を送る。大阪府東大阪市は毎週月曜日正午に実施。「3密」回避のため、各部署ごとに行うという。

 ライトアップで感謝を示す自治体もある。神戸市は16日、神戸港にあるメリケンパークのモニュメント「BE KOBE」など10カ所以上を青くライトアップし、近くの観覧車には「ありがとう」の文字を映し出した。市の担当者は「最前線で働く方々は感染リスクと背中合わせ。青い光に感謝と連帯の気持ちを込めた」と話した。

 ■偏見、風評被害も

 患者の命を守ろうと奮闘を続ける医療従事者だが、医師らの新型コロナウイルス感染が判明した医療機関では、職員や家族が偏見や差別を受けるケースも出ている。

 日本医師会は今月8日に動画を公開。感染者を診た病院が風評被害に遭い休診した▽コロナ対応施設の職員を理由に接触を拒まれた▽クラスターが起きた施設職員の子供がいじめられた-などの事例を挙げた。

 実際、医師らが感染した北播磨総合医療センター(兵庫県小野市)では患者や職員、その家族への中傷などが相次いだといい、センターは「引っ越し業者からキャンセルされた」「タクシーの乗車拒否にあった」などの被害を訴える文書をホームページで公表し、冷静な対応を求めた。

 また、東京都や愛知県では、看護師の子供が保育園に受け入れを拒否されるケースもあったという。日本医師会の横倉義武会長は動画で「医療従事者はコロナだけでなく、さまざまな疾病から守るため懸命に努力している。『うつさない、うつらない』を合言葉に一緒に難局に立ち向かおう」と呼び掛けた。

 厚生労働省も公式ツイッターで「正確でない情報で医療従事者に対応することは慎むべき。場合によっては人権侵害になることもある」などと訴えた。

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