そろそろ「ケシの花」が見頃…「ヤバい植物」を鑑賞できる東京都薬用植物園ってどんなところ?【アイドル総合】

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そろそろ「ケシの花」が見頃…「ヤバい植物」を鑑賞できる東京都薬用植物園ってどんなところ?

新型コロナウイルスの感染対策として、官民を問わず多くの施設が休業している。東京都の休業要請対象リストには「植物園」もあげられた。

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「東京都薬用植物園」(小平市)も感染拡大防止対策として、3月28日から5月6日まで休園中だ(4月13日から延長)。所持や使用が禁止されているケシや大麻など「規制植物」の栽培で有名な施設だ。

実は、毎年5月上旬はケシの花が「見頃」となる時期。しかし、今年はその美しさを拝めないかもしれない。ケシの旬にあわせて、園の研究員がケシの知識を教える「ケシのミニ講座」も中止になった。

なぜ、法律で規制されているケシを見せるのか。主任研究員を務める中村耕さんに話を聞いた。

●どんな施設なのか

「戦後間もない1946年、医薬品の原料確保を目的として開園されたのが東京都薬用植物園です」

設立以来、薬務行政のひとつとして、薬用植物を収集、栽培している。2003年4月、東京都の組織再編に伴い、それまで福祉保健局薬務課に属していたのが、東京都健康安全研究センター(新宿区)の所属となった。

余談だが、同センターには新型コロナウイルスの検体が持ち込まれ、PCR検査が日々実施されている。

さて、現在の薬用植物園は主に危険ドラッグや健康食品の指導・取締りに向けた植物鑑別等の試験検査、調査研究を行う施設として位置付けられている。

「対象となるのは、都内で流通している健康食品等ですね。医薬品でしか使えないような原材料が健康茶やダイエット茶などに混在していないか。顕微鏡を使って植物鑑別試験を行なっています。その際に標本として比較対象となる植物を、こちらで栽培しているわけです」

ここ数年は規制植物の検出がないそうだが、もしも検出された場合は、同センター等を通じて、都内のメーカーに指導、または都外メーカーであれば所管県庁に通報するという。 そろそろ「ケシの花」が見頃…「ヤバい植物」を鑑賞できる東京都薬用植物園ってどんなところ? 「あへん法により栽培等禁止」と明示された薬用植物園のケシ

日本でも珍しいケシの公開栽培

医薬品の原料となる薬用植物に限定すると753種も栽培している。「園の敷地は3万1398平米です。林に生えている植物も含めると、1600以上の植物が生えております」

その中でも特にユニークなのがケシの栽培だ。しかも一般公開されている。

同園は「国の許可を受けて、ケシや規制植物について、栽培できる施設」となる。「日本でケシが一般公開されている植物園ですと、ほかに『高知県立牧野植物園』があります」。(こちらも5月6日まで休園中)

法律で規制されているケシのうち、同園で栽培されているのは以下の3種。
・ケシ(ソムニフェルム種)
・アツミゲシ(セティゲルム種)
・ハカマオニゲシ(ブラクテアツム種)

ケシとアツミゲシは麻薬である「あへん」と「モルヒネ」の成分を含有するため「あへん法」によって栽培や所持等が規制されており、ハカマオニゲシは麻薬「テバイン」を含有するため「麻薬及び向精神薬取締法」で規制される。

規制されているケシは外柵と内柵の二重柵で厳重に囲まれている。ケシには有用性もあることから、園では「規制植物」と呼ぶが、柵はあたかも「違法植物」だとばかりにものものしい雰囲気を醸し出す。

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