オリンピック自国開催、プラチナ世代のデビュー 2020年のゴルフ界はここが見どころ!

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オリンピック自国開催、プラチナ世代のデビュー 2020年のゴルフ界はここが見どころ!

新年を迎え、米国男子ツアーはすでに初戦が行われ、2週後には国内男子ツアーがシンガポールで開幕する。盛況の国内女子ツアーに人気回復を図る男子ツアー。男女米ツアーで活躍する松山英樹や畑岡奈紗。世界中で行われるイベントや、2020年ゴルフ界の話題を一挙に紹介しよう。

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■東京五輪でゴルフ競技が開催
なんといっても日本のゴルフ界で2020年最大の行事は東京五輪のゴルフ競技だろう。前回開催のリオデジャネイロ五輪で、112年ぶりにゴルフがオリンピック種目に復帰。各国2名の代表選手により72ホールのストロークプレーで争われた。今回の東京でも同じフォーマットで開催される。

日程は男子が7月30日(木)~8月2日(日)、女子が8月5日(水)~8日(土)。舞台は埼玉県にある日本屈指の名門コース・霞ヶ関カンツリー倶楽部。IGF(国際ゴルフ連盟)によれば、男子は総距離7466ヤード、パー71を想定しているという。女子はLPGAとの協議のすえに決定される見込みだ。

競技への傘下人数もリオと同じく男女各60名。選手選考もほぼ同様の方法で決定される。

(1)男子は20年6月22日、女子は20年6月29日付けの時点で男女それぞれの公式世界ランキングで15位までにランクインしている選手については、1国につき4名を限度に出場資格が与えられる。
(2)同時点で男女それぞれの公式世界ランキング16位以下の選手については、(1)のカテゴリで2名より多くの選手が選出されなかった国から、各国上位2名を限度に出場資格が与えられる。
(3)開催国日本については、上記条件から選出されなかったとしても、男女各1名の出場が保証される。
(4)アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニアの5大陸から男女最低1名の出場が保証される。
(5)開催国、五大陸の特別枠が適用されたとしても、競技への参加人数が男女各60名より増えることはない。

現時点での候補選手は男子が世界ランキング21位の松山英樹、同31位の今平周吾。女子は6位の畑岡奈紗、11位の渋野日向子、15位の鈴木愛と、3人が日の丸を背負う可能性も十分にある。もちろん男女とも海外メジャーを3試合ずつ残しており、「全英AIG女子オープン」を制した渋野のようにジャンプアップする選手が出てくる可能性も考えられる。

■渋野日向子が優勝した全英AIG女子オープンなど…五輪の影響による日程変更
世紀の祭典の開催に伴い、各ツアーは変更が余儀なくされた。米国男子ツアーは同時期に開催されていた世界ゴルフ選手権「WGC-フェデックス・セントジュード招待」が7月上旬に移動、米国女子ツアーでは同じく同時期に開催されていた海外メジャー「全英AIG女子オープン」が8月の中旬に移動した。また、日本に目を向けると国内女子ツアー「北海道meijiカップ」は、五輪期間を考慮しての“休止”というかたちがとられた。

■金谷拓実が出場する全英オープンは? 海外メジャーの日程と開催コース
東京五輪開催の影響で一部日程に影響がある海外メジャー。開催日程と開催コースはそれぞれ以下の通りだ。

・男子
「マスターズ」(4月9日~12日)オーガスタ・ナショナルGC(ジョージア州)
「全米プロゴルフ選手権」(5月14日~17日)TPC ハーディングス・パーク(カリフォルニア州)
「全米オープン」(6月11日~14日)ウィングド フットGC(ニューヨーク州)
「全英オープン」(7月16日~19日)ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)

・女子
「ANAインスピレーション」(4月2日~5日)ミッション・ヒルズCC(カリフォルニア州)
「全米女子オープン」(6月4日~7日)チャンピオンズGC(テキサス州)
「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(6月25日~28日)アロニミンクGC(ペンシルベニア州)
「エビアン・チャンピオンシップ」(7月23日~26日)エビアン・リゾートGC(フランス)
「全英AIG女子オープン」(8月20日~23日)ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)

「全米オープン」は2006年以来となるウィングド フットGC(優勝者はジェフ・オギルビー)、「全英オープン」は11年にダレン・クラークが優勝して以来となるロイヤル・セントジョージズGCで開催される。また、昨年渋野が制した「全英AIG女子オープン」はスコットランドのロイヤルトゥルーンGCで開催。「まだ回ったことがありません」というリンクスコースで連覇を目指していくことになる。

出場選手を見て行くと、男子では「マスターズ」は昨年の12月30日時点で世界ランキング50位以内に入った松山、今平は出場が確定。また、昨年アマチュアとして史上4人目のアマチュア優勝を達成した金谷拓実は、12月の豪州ツアー「エミレーツ・オーストラリアオープン」で3位タイに入り「全英オープン」の出場権をすでに獲得している。

女子を見ると渋野はすでに5試合すべての出場権を保持。畑岡、鈴木愛も全大会出場がほぼ確定的だ。また、今年から「全米女子オープン」の出場資格『日本ツアー前年度賞金ランキング5位以内』が廃止(韓国、中国、欧州も合わせて廃止)。ただし、その代わりに4月15日付けと5月15日付けの世界ランキング上位75位までが出場権を獲得する。

12月30日時点の女子世界ランキングでは先述の3人のほかに稲見萌寧、上田桃子、河本結、比嘉真美子(すでに昨年大会5位以内の資格で出場権保持)、小祝さくら、岡山絵里と9人が入っており、4月27日に行われる日本最終予選での通過者を含めれば、日本勢が昨年の13人以上となる可能性もある。

■プラチナ世代が続々プロデビュー
「富士通レディース」で初優勝を挙げてプロに転向した古江彩佳に代表される“プラチナ世代”だが、古江以外の選手たちは受験年齢引き下げの影響でプロテストの日程がこれまでの7月から11月となり、これまでのようなテスト合格年のプロデビューはお預けになった。

昨年11月のテストに合格した安田祐香、吉田優利、西村優菜らのデビューは、3月の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」となった。渋野日向子、勝みなみら擁する黄金世代に負けないスターぞろいのプラチナ世代。デビュー初年度からセンセーションを巻き起こす可能性は大だ。

■女子ツアーは東京五輪の影響で2試合減
2020年の女子ツアーは東京五輪でゴルフ競技が開催される期間に行われる2試合のトーナメントの休止、及び中止を発表。19年の39試合から37試合になることが決まった。日程表から名前がなくなったのは、今年の7月末に開催された「センチュリー21レディス」と、8月前半の「北海道meijiカップ」。meijiカップは、五輪期間を考慮しての“休止”ということで、21年の復帰が前提となる。しかし、センチュリー21は「契約満了」により中止に。再開予定はなく、21年以降については新たなスポンサーを募ることになりそうだ。

一方で賞金総額は2試合減ったものの、わずか1727万円減(合計39億3500万円)。4日間競技となる「リゾートトラスト レディス」や、「富士通レディース」など5試合が増額したことで微減に留まった。

■15年ぶりに公認競技が公式戦の賞金を上回る
2020年より「アース・モンダミンカップ」、「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の賞金総額がそれぞれ4000万円増額の2億4000万円となる。これにより、「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」を上回りツアー最高賞金額となった。

公式戦の最高賞金を公認競技が上回るのは05年の「マスターズGCレディース」以来となる。賞金総額2億4000万円は女子ツアー過去最高額。この2試合の成績が女王争い、シード争いに大きく関わってきそうだ。

■アマチュアの女子ツアー主催者推薦は8試合までに
これまで2016年に勝みなみが21試合に出場するなどアマチュアには回数の制限がなかった主催者推薦による出場試合数だが、20年からは8試合が上限に。この制度変更をLPGAは「一部の選手の主催者推薦による出場が集中しているため、学生の本分である勉学に影響が発生している事態を是正するため」と説明した。

ちなみに19年のプラチナ世代の主催者推薦でのレギュラーツアー出場は、古江彩佳が10試合、安田祐香が8試合、西村優菜が9試合、吉田優利が4試合だった。

■女子ツアーがポイントランキングによるシード導入
2020年よりLPGA ツアー競技の各大会での順位や出場ラウンド数をポイントに換算し、年間を通じての総合的な活躍度を評価するランキングである『メルセデス・ランキング』の順位もシードの対象になる。『ランキング上位50位までに翌年1年間のシード権』、『同51~55位に翌年度の第1回リランキング(前半戦)までの出場権』が与えられる。

これに伴いポイント配分も変更、出場ラウンド数ポイントの廃止や、現在 20位までにしか与えられない順位ポイントが予選通過者にまで拡大。さらに海外メジャーでの獲得ポイントも加算対象となり、より海外挑戦がしやすくなった。

■国内男子ツアー初・プロアマ形式のトーナメント開催
国内男子ツアーでは史上初となるプロアマ形式のトーナメント「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」が開催される。7月8日(水)~9日(木)がプロにとっての予選ラウンド。10日(金)は予備日とし、11日(土)~12日(日)が決勝ラウンドとなっている。

72ホールのストロークプレーで行われるが、これはプロのみ。米国男子ツアー「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」のように、あくまでもプロアマ戦で、8日~9日のアマチュアはダブルス戦、11日~12日はアマチュアのスクラッチ戦が行われる。それぞれ、全国で開催される予選会(19年11月から開始)を勝ち上がったアマチュアがプロアマ戦の参加資格を手にする仕組みだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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