<東京パフォーマンスドール>“最強で最高な”ライブ…そして次のステージへ!「これからも付いて来て」

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<東京パフォーマンスドール>“最強で最高な”ライブ…そして次のステージへ!「これからも付いて来て」

「大丈夫っちゃ!」

平日だよ? え、帰るの? 年始のドタバタ時期でしょ? 前日も行ったじゃん? 早く原稿チェックしろ! 

【写真を見る】一つ一つの振りまで細やかなフォーメーション

そんな雑音というか無言のプレッシャーが襲ってくるたびに、どこからともなく聞こえてくる大分なまりの声がかき消し、思い出の1ページを更新するべく、気が付けばCBGKシブゲキ!!前に佇んでいた。

まさに、長い仕事という名の喧騒を抜けるとそこは天国であった…的な。(これも仕事だ)

何はともあれ6人組ガールズグループ・東京パフォーマンスドール(通称:TPD)が1月7日、東京・渋谷のCBGKシブゲキ!!にて「ダンスサミット2020 in CBGK!!~あけおめ!!シブゲキ編」を開催。

WEBサイト「ザテレビジョン」が潜入し、オリジナルライブリポートを送る。

TPDの年始シブゲキ!!シリーズがこの日で終わってしまうことに対するファンの“涙雨”なのか、冷たい雨が渋谷の街を濡らし始めた7日の夕暮れ時。

冷たい雨をも吹き飛ばしそうなTPDファミリーの方々の熱気で、既にCBGKシブゲキ!!は臨戦態勢が“ととのって”いた。

すっかり聞き慣れた入場SEに耳を傾けつつ、「あけおめ!!編」は1曲目からどんなストーリーを紡ぐのかとワクワクしていたら、白い衣装に身を包んだ6人によるデビュー曲「BRAND NEW STORY」で幕開け。

何度聴いても新鮮に聴こえるのは曲調によるところなのか、歌い手側の努力か。シンプルにお客さんに届けよう、という強い思いが味になって出ているからこそ、かめばかむほどうまい状態なのかもしれない。

大好きな流れである、後半に向けた間奏での橘二葉のソロダンスからのキックだが、今回は見ていた角度のせいか前にいる高嶋菜七の位置がいつもより近く(見えて)、姐さん自慢のポニーテールを蹴り上げてしまわないか心配になったものだが、そこはさすがFプロ。全てを計算に入れたかのようなキックで杞憂に終わった。

そうこうしているうちに曲が終わり、次はイントロの時点で全身の鳥肌が“あけおめ!!”と言ってくるのが抑えられないあの名曲だ。元気いっぱいな浜崎が「最終公演! みんな声出す準備はできてますか~!? 最後まではしゃいでいこうぜ~!『BE BORN!!』」とあおり、2曲目は「BE BORN -Rearranged ver.-」。

櫻井紗季、上西星来、高嶋、脇あかり、浜崎香帆、そして橘と目まぐるしく歌い手が変わるソロ&ツインボーカルパートあり、スピード感あふれるダンスあり、サビで手をぐるぐる回すメンバーに合わせてカラフルなペンライトを振り回す観客との一体感あり。

まるで何年に一度かの流星群を間近で見ているような感覚になり、今すぐペンとノートを放り投げて踊り出したくなったのは言うまでもない。

そして「TRICK U」からの「Counting the Seconds」という「ただいま!!シブゲキ編」と同じ3・4曲目の流れ。

「TRICK U」では、白衣装だからか、ステージを照らすライトとファンのペンライトの色がうまい具合にミックスされて見え、光の当たり具合からジャケ写の紫衣装に一瞬“空目”して一人ほくそ笑んでしまった。

それに前日よりも力強くソロパートを歌う橘の姿も心を捉えて離さない。1曲まるっと橘の歌声を聞いてみたいなと思わせるには十分なインパクト。

あとは全メンバーに言えることだが、腰を使ったダンスがとてつもなくしなやか。私がやったら確実にぎっくり腰だ。(やらんでいい)

「Counting the Seconds」の方は、歌い出しの高嶋からずっと聞き入ってしまったし、沁みる歌詞、手話の部分を含めた振付もあらためてステキだなと再認識。

感傷に浸る間もなく、5曲目にフルコースで言えばメインディッシュに近い新生TPDのキラーチューンの1つ「純愛カオス」を持ってきた。

特にシブゲキラストだからなのか、1サビからここ最近の「純愛カオス」では最も力強いんじゃないかなと思うくらいパワフルなハーモニーで先制パンチ。続いてAメロ歌い出しの脇も以下同文で素晴らしかったし、オチサビ前に中央部でハモった上西&櫻井コンビの充実感のある笑顔もまたGOOD。

オチサビクイーン・浜崎による「本気でつかんだ情熱は逃げない」なんて、そのエモいフレーズ&美声だけで白飯何杯でもおかわりできそうだわ。

一転してかわいらしいイントロから6曲目は「現状打破でLove you」。真夏の横アリ以来、久しぶりにじょにーの歌い出し評論家の出番だなと勝手にウキウキしていたら、予想をはるかに上回る滑らかで清らかな歌い出し。

歌声はもちろんウエーブがかったロングヘアをなびかせ、そんな笑顔を向けられたら、どれだけ怒っている人でも瞬間でひとめぼれしちゃうはず。

その他、「NPP2020」から今回のシブゲキ公演まで年始3つのライブを見て思ったのが、いさきの表情が豊かだなと。

どちらかと言えばクールに司令塔としてバランスを取るタイプなイメージが勝手にあったけど、笑顔で前に出る積極性、自信にあふれたボーカル、そうか、子(ねずみ)年が始まったからミカエルさんが櫻井にパワーを与えているのだな。

そんなことを思いながらはにかんでると、7曲目にドライブチューン「Honey! Come Come!」が流れてきた。

イントロが流れるや否やドライブに行きがちな高嶋が何かを発見したような演技をし、橘が「皆さん一緒にクラップお願いしま~す!」とかわいらしくおねだり。恒例のイサキカットインも飛び出し、全員のガオガオポーズも破壊力抜群。

それに「はにかんでる~」というシンプルなワードをこんなにおしゃれに歌えるのは世界広しといえども、われらがリーダー・高嶋師匠以外いないのではなかろうか。

曲が終わり、唐突に脇から「2020年のTPDの目標をあいうえお作文で発表します!」という宣言があり、脇、高嶋、上西から「おしょうがつ」の「お」「し」「よ」についてのワードが発表された。

「オチはあとの3人にお任せしまーす」という言葉をきっかけに、櫻井、浜崎、橘が大きめのカラフルパーカーをまとって登場してきた。

ぐーちょきぱーの「HENACHOKO-DaNCE」をノリノリで自由気ままに歌いながら、曲中に先ほどの「あいうえお作文」完成形を披露。

「『お』こらず」「『し』んねんを」「『よ』かれと思って」「『う』まれたてのように」「『が』っつこーぜ」「『つ』ぎのステージへ」と、「あいうえお作文」の定義とは?と問い詰めたくなる文言を公開しつつ、浜崎の「皆さん、2020年もよろしくお願いしま~す!」できっちりオチをつけ、この3人だからこそできるGCPの世界を表現した。

続いては、イントロが流れるとそこはもう赤の流星の世界だったでおなじみの上西&脇による「Into The Night~夜に落ちて~」。

赤の流星としてもいろいろな場所で経験を積んできた2019年を経て、ブラッシュアップを重ねてきた歌声、そしてコンテンポラリーダンスの表現力、2人の信頼感、それらの相乗効果…。1mmも顔を下に動かしたくないくらい見入ってしまった。

その次は高嶋のソロかなと思っていたら、高嶋・浜崎による「Linger」だ。

トレンチコートでそろえたポニーテールのツインボーカル。もはやツインテール(違う)による極上の歌声が会場を包みこみ、自然とオレンジ&イエローのペンライトが優しく揺れた。

聞かせるバラードの後だからか、その後再び全員集合した11曲目「TIME」のイントロはいつも以上に激しい印象を受け、一気にギアを上げて後半戦に突入。

その後は見るからにビリビリしそうなイントロから「SLASH DANCE -Rearranged ver.-」。さらには13曲目の「FREEDOM」では、「後半戦、みんなまだまだ声出せますよね~!? 私たちに付いて来てください!」という高嶋の呼び掛けに、大きな声援で返すファン。

ダンスはもちろんだが、よくかまずに早口で歌えるなぁと歌にも感心しつつ、「ハイ!ハイ!ハイ!」に合わせてシブゲキが揺れる振動の心地よさに身をゆだねていると、「ただいま!!編」と同様に14曲目に配置されたスピードスター「Jumpin’ Up!」でますます心が揺さぶられていく。

前日、「あけおめ!!の方が激しいですよ!」とメンバーが言っていた通り、まだまだ止まらないTPDたち。

続く「DREAM TRIGGER」は、アクロバティックな振りや意志の強さを感じる曲の格好良さもさることながら、脇がいろいろなファンに狙いを定めてスマイルのトリガーを引いていた姿も印象的。

そして16曲目の「SURVIVAL!!」では、浜崎がどこまで体を反るんだってくらい後ろに反り返りながら「ラストスパート、まだまだいくぞ~!」と力いっぱいに声を張り上げ、高嶋もそれに触発されたか「アウェイ上等!」を原型とどめない程度に激しくシャウト。そのまま6人はノンストップで駆け抜け、本編ラストソングの「RAISE YOUR HANDS」へ。空に歓声が届くくらいの一体感で、終わる頃には自然と大きな拍手がステージに向けられていた。

しばしの静寂の後に「TPD」コールが巻き起こり、アンコールに突入。MCでは「あけおめ!!シブゲキ編」に参加してくれた観客への感謝から始まり、浜崎の「みんな(ファン)の方がノンストップ」というエモいコメントあり、年末に自分たちでセットリストを決めた件、高嶋&浜崎&橘が元旦から某人気ステーキ店で満腹になった件などが語られた。

さらに、なぜかしゃべり出すと空気が変わりがちな上西の「シブゲキって見やすそうだよね~」という言葉をきっかけに、「後ろの方が見やすいってファンの方が言ってた」(浜崎)、「前のお客さんは足しか見えないもんね…。ヤダ~!見ないで!」(脇)という謎の“楽屋トーク”に華が咲き、最年少・橘の「今日ワンマンライブ最終日だよ~」という冷静なツッコミが。

毎回MCは少しの時間しかないけど、ゆるふわで面白いんだな~これが。

かと思えば、浜崎が「2019年は個人仕事をメインにやっていた年なんですが、2020年はTPDとしての活動ももっともっと増やしていって、皆さんと楽しい時間を過ごしていけたらいいなと思いますので、2020年もよろしくお願いします」ときっちり締め、告知へとつなげた。

ちなみに告知では、上西が出演舞台「春母夏母秋母冬母」の話で、「お母さんから生まれた人はみんな見に来ていただきたいな~」とうまいたとえで“全員観劇”を呼び掛ける場面も。すると中央では中トロコンビが何やらひそひそ話。詳しくは、SNS上での脇の“お知らせ”にて。

そして再び「みんなで最後は楽しく締めていきましょう!」と気合を入れ直し、アンコールの「Hey, Girls!」へ。

パフォーマンス中にまたも中トロがイチャイチャする場面もありつつ、これ以上ない“楽しい締め”で一体感に包まれたまま6人は「ありがとうございました」と会場を去って行った。

当然このまま終わるわけがなく、ダブルアンコールに突入。再びのTPDコールから、「ヤッホー!」「イエーイ!」をメンバー・ファンがお互い言い合うシュールなやりとりを挟みつつ、この曲を聴かなきゃ終われない…「SHINY LADY」へ。

イントロ中に、脇から「久しぶりのシブゲキ公演本当にありがとうございました。2020年も1人1人が輝く年にします。これからも付いて来てください」という力強いあいさつがあり、Aメロに入る前からもう涙腺が崩壊寸前。文字通り、1人1人の輝く女性たちが歌にダンスに心血を注ぎ、“最強で最高な”ライブの幕を下ろした。

現在発表されているTPD6人での次のステージは、6月14日(日)の結成7周年ワンマンライブ@渋谷ストリームホール。

誰でもお正月には「あけおめ!!」を言うし、家に帰る時は「ただいま!!」と言うもの。

でも、もう正月は終わった。過去は未来の敵だ。

だから、次は大きなステージに「行ってらっしゃい!!」

これだけの熱量を持って見守ってくれるファンがいるなら「大丈夫っちゃ!」(ザテレビジョン・取材・文=蒼野星流)

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