「アイドル襲撃事件」戦慄の手口 瞳、カーテン、玄関チャイムで特定【アイドル総合】

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引用元:デイリー新潮
「アイドル襲撃事件」戦慄の手口 瞳、カーテン、玄関チャイムで特定

 最寄りの駅で見かけた夕焼け。あるいは、模様替えした部屋の様子や、近所のカフェでくつろぐ姿――。SNS上に氾濫する投稿画像は、しかし、「SNSストーカー」にとって宝の山に他ならない。アイドル襲撃事件の公判で明らかとなった戦慄の“手口”に迫る。

【表】「ネット・SNS事件史」 SNSが舞台装置となる犯罪は増加の傾向にある〈全然気づかなかった。画像のちょっとした情報や“チャイム”で特定されるなんて恐怖で寒気がする〉

 被害に遭った20代の女性アイドルは、佐藤響被告(27)の犯行を警察から聞かされてこう漏らした。

 この「強制猥褻」裁判の中身を知れば、ひとり暮らしの娘や孫を持つ方々は平静ではいられないはずだ。

「事件」が起きたのは昨年9月1日の午後11時頃。

 社会部記者によれば、

「被害女性が暮らす都内のマンションで待ち伏せていた佐藤は、彼女が自室のドアを開けたところを急襲。背後から近づいて彼女の口をタオルで塞ぎ、玄関に押し倒している。そして、抵抗する彼女に跨(またが)って執拗に下半身を撫でまわした。その後、“警察を呼びます!”という隣室の住人の声に驚いて逃走しています」

 被害者は下唇に傷を負ってアイドル活動を休止。まもなく強制わいせつ致傷等の容疑で逮捕された佐藤は、彼女が所属するグループのイベントに週5、6回通い詰める熱狂的ファンだった。

 加えて衝撃的なのは、ストーカー男が彼女の自宅を割り出した方法だ。

「佐藤は、彼女がSNSに投稿した自撮り画像の瞳に映った景色を分析。3、4本の線路が走り、ホームの屋根が反り返っている駅だと突き止めた。公判ではさらに詳細な手口が明らかになっています。瞳から割り出した情報をもとに、グーグルマップのストリートビュー機能を駆使して駅を見つけると張り込みを開始。この駅で下りた被害者を尾行して自宅マンションを特定したのです」(同)

メガネや腕時計も

 さらに、彼女の投稿動画で部屋のカーテンの色を知った佐藤は、屋外から同じカーテンの部屋があるフロアを確認する。そして、

「彼女が自宅から動画をライブ配信する際、そのフロアの全部屋のチャイムを鳴らした。チャイムを押したタイミングで動画に音が入り込んだのが“ターゲット”の部屋というわけです」(同)

 常識的に考えて、被害者の行動に大きな落ち度があったとは言い難い。だが、

「SNSへの画像投稿はストーカーに“ヒント”を与えると認識してほしい」

 とは、ITジャーナリストの井上トシユキ氏である。

「最近のスマホは解像度が高いため、今回のように“瞳”に映った景色だけでなく、メガネや腕時計の文字盤の反射にも注意が必要です。とりわけ、投稿を避けるべきは自宅に関する写真。マンションの外観や窓からの景色、間取りが分かる画像は自宅の特定に繋がります。たとえ自分が利用しなくても、家族のSNSから自宅や旅行先などの情報を知られる危険はある。年頃の女性がいるご家庭では、親もプライベートな投稿を控えた方がいい」(同)

 SNSへの投稿はストーカーに自宅までの「地図」を与えるのと変わりない。

「週刊新潮」2020年3月5日号 掲載 新潮社

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