「戦争」背に映像美追求 多彩なジャンル手掛け 大林宣彦監督【アイドル総合】

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引用元:時事通信
「戦争」背に映像美追求 多彩なジャンル手掛け 大林宣彦監督

 「映画は是と非の間に、虚と実の間に真がある。その真実を僕たちが撮っていく」。

 「映画は時代を動かす」を持論に多彩なジャンルの作品を世に出した大林宣彦監督。その根底には常に「戦争」への思いがあった。

 7歳の時に敗戦を迎え、「戦争で言動が一変した世代と違うことをやらなくてはと思っていた」。最初の活躍の場にCMを選んだのは、「戦争を映してきた35ミリキャメラでは撮りたくなかったから」だった。

 「映画界の反逆児同士」と評する角川春樹さんと組んだ角川映画では、アイドル映画の枠を超えた斬新な表現で驚かせた。「尾道三部作」では叙情感あふれる映像で故郷を描き、尾道ブームを巻き起こした。そんな数々のヒット作も奥底に込めたテーマは「戦争」で、「僕はずっと同じことをやっていたのね」と話していた。

 2016年に肺がんで余命半年と診断されたが、映画への意欲は衰えることなく、戦争に押しつぶされる青春を描いた「花筐/HANAGATAMI」を世に出した。昨年は戊辰戦争からの日本の戦争の歴史を映像美の中でたどる「海辺の映画館―キネマの玉手箱」を完成させ、「戦争を知っている最後の世代が、そのむなしさ、恐ろしさ、残酷さを背後に置いてやってきた」と、次世代へ伝えたい思いを語っていた。 

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